工房のコンセプト

人間にとって”歩く”ことは楽しいこと、何より“自由”の感覚を味わえるものだと思います。

当工房では、“人間本来の歩き”を取り戻すことのできる靴をつくることを基本コンセプトに据えています。

 靴とは、人と大地の接点にあるものです。例えば、はだしで砂浜を歩く時の心地よさ、……それを靴で再現できないかということがテーマとなります。砂浜が足を支えてくれるカタチに変化してくれることにより生まれるものを、インソールを使ってその人の足裏に無理なくフィットするように設計し、疲れにくいよう工夫しています。

 “足は第二の心臓”という言葉があります。心臓から送り出された血液が、最も遠い足裏から再び上昇するのを助けるのが、歩行=ポンプ運動です。この循環を阻害せずに、良好な状態に保つための靴をつくりたいと考えております。デザインは自由に選んでいただくことができますが、歩くための靴、履き心地の良い靴、足がよろこぶ靴をつくることを目指していますので、ヒールの高い靴(ヒールは15mmまでが基本)や、つま先の尖った靴はつくりません。 からだと靴の好ましい関係を築くために、まず、今まで履かれた靴に対する不満があれば、お聞かせください。お客様とつくり手のコミュニケーションの中から、世界でひとつだけの靴が誕生します。

 また、オーダーメイドをもう一歩進めて、自らの手で自分の靴をつくりたいという方のためにワークショップの時間も設けています。〜大地と自分の接点である靴〜自分本来の歩きを取り戻す靴をつくることで、大きな充実感を味わっていただけることと思います。